これまで3回、約1か月半にわたって使っていた、Abbott FreeStyle Libre(フリースタイルリブレ)に関する記事をチョコってまとめてみました。
そもそもフリースタイルリブレって何?
Abbott社の血糖測定器の1つです。
通常の測定器では、穿刺器具による穿刺によって主に指先から血液を採取して血糖値を測定します。
こんな感じですね。
ですが、リブレの場合は、小型のセンサー(500円玉くらいの大きさで、厚みが5mm程度)を腕に張り付けておいて、そこからリーダーとよばれる測定器で血糖値を読み取る仕組みになっています。
そのため、測定するたびに穿刺を行う必要がありません。
ただし、センサーには細い針が付いていて、腕に常に差し込まれている状態になります。
痛くないの?
「え?!」って思うかもしれませんが・・・
腕に張り付けた状態がこちら。
で、張り付いてるセンサー自体はと言うと、
これ、裏から見た写真です。
細い針、見づらいですよね・・・
なので、本来のセンサー部分を取り外してみました(白い三角形の部分)。
これです。
意外に長いでしょ?
でも、これ、実際に2週間つけっぱなしにしましたが、ほとんど気になりませんでした。
ま、たまに「痛っ」って時もなくはないですが・・・
どうやって付けるの?
こんな感じです。
まず、箱からセンサーとアプリケーターを取り出します。
鼠色のがアプリケーター、白いパッケージにセンサー本体が入ってます。
左下のはアルコール綿です。(日本仕様にはこのアルコール綿が付いていません。)
まずはアルコール綿で装着部の汚れや皮脂を軽くふき取っておきます。
続いてアプリケーターにセンサー本体を取り付けます。
これはセンサーの入っているパッケージの中身。
奥にセンサーが入ってます。
ここにアプリケーターを差し込みます。
こちらはアプリケーターの中。
センサー本体を差し込むための三角形部分が見えます。
こんな風に溝を合わせてアプリケーターをしっかりとセンサーパッケージに差し込みます。
はまりました。
この状態から再度アプリケーターを抜きます。
はい、しっかりとセンサーがはめ込まれてます。
これを装着部となる二の腕の裏にピタッと位置合わせをします。
こんな感じ。
で、ここからが緊張の一瞬です。
一気にアプリケーターを勢いよく腕に押し付けます。
躊躇してはいけませんよ~~。
「バシッ!」と行きましょう。
すると・・・
はい、こんな感じにくっつきます。
ちなみにこの写真は実は2週間後、外す直前の状態ですが、それでもしっかりくっついてますね。
お風呂って入れる?
仕様上、30分以内、水深1m以内が目安になってます。
ただ、あんまり熱いとどうかわかりません・・・
管理人は気にしながらもお風呂は入ってました。
測定はどうやるの?
専用のリーダー、もしくは、LibreLinkというアプリをインストールしたスマホで行います。
リーダーまたはスマホの受信部(スマホによって場所は異なります)をセンサーに近づけると、自動的に読み込んでくれます。
管理人はリーダーを持っていないので、スマホを使っていましたが、スピーカーオフの際は振動のみで、スピーカーがオンの場合は音で、読み取りが成功したかどうかわかるようになってます。
日本では買えるの?
2016年11月現在、日本国内では販売されていません。
まだ厚労省の認可とかが通ったんだか通ってないんだか・・・調整中とのことです。
なので、購入するにはeBayなどの海外オークションサイト経由で個人輸入するしかありません。
2016年12月に認可が下り、国内販売が開始された模様です。
なお、当初はPro版(医師が利用する)のみだったようですが、2017年2月から、通常版も販売されるようになるとのこと。
現在(2017年1月)、管理人はセンサーを懇意にしている薬局を通してオーダーしてます。
なお、価格はセンサーも本体も、\7,089(税別)とのこと。
ですので、保険適用であれば\2,300ほどで入手できると思います(処方箋等必要でしょうが)。
通常価格でも\7,656なので、個人輸入(eBay)よりもお安く入手できるようになりますね!
どうやって買えばいいの?
国内では薬局で注文できるかどうか確認してみると良いと思います。
また、以下の情報はまだ国内販売されていない時の情報ですので、ご注意下さい。
こちらの記事を参考にしてみてください。
eBayで、「FreeStyle Libre」と検索すると、センサーや本体が出品されています。
ただ、正直「高い」です。
センサー1個あたり送料込みで、だいたい¥11,000~¥15,000くらいです。
リーダーも同じくらいですね。
管理人はリーダー代をケチってNFC搭載のLibreLink対応と思われるスマホをゲットして、LibreLinkをダウンロードして使っています。
スマホに詳しくない方は、リーダーを買った方が良いと思います。
なお、2017年現在、まだLibreLinkは日本国内からはGooglePlayでのダウンロードが出来ません。
スマホで本当に測定出来るの?
出来ます。
ただし、機種は限られます。
特に日本国内で売られているスマホは、現時点(2016年11月)で管理人が知る限りでは、サムスン電子などの国外製のものでないと、動作しない可能性が高いです。
使えそうなスマホは、
- Nexusシリーズ
- Galaxyシリーズの一部
HTC J butterflyシリーズ(HTL 22 / HTL 23)
といった感じです。
基本的にはNFCと呼ばれる機器が搭載されている必要があります。
国内では「おサイフケータイ」と呼ばれる機能を持ってるスマホ、と言うことになるのですが、このNFCの機能がいくつか種類があり、おサイフケータイとリブレで利用されている機能の種類が異なるのです。
そのため、国内産のスマホでNFC搭載のもののほとんどは、アプリケーションを起動してもセンサーから値を読むことが出来ません。
こればかりはなかなか難しい判断を迫られるところです。
因みに管理人の使っているスマホは、サムスン電子製のDoCoMo端末で、先日、本当に「炎上」したGalaxy Noteシリーズの初期型です。;^_^A
このシリーズでNFC搭載機種であれば、大抵のものは動作すると思います。
ちなみに、LibreLinkが入っていない端末でも、NFC機能をオンにしてから端末をセンサーに近づけると音や振動がします。
これが確認できれば利用可能と判断できます。
中古とか新品をもし探しに行く際には、センサーを持っていって試してみるのも手ですね。(^^;
LibreLinkってどうやってインストールするの?
こちらも残念ながら、2016年11月現在、日本国内ではダウンロードやインストールが出来ません。
と言うか、GooglePlayで検索しても見つかりません。;^_^A
辛うじて、直接リンクを踏めば出てきます。
LibreLinkのURLはこちら。(リンク付け忘れてました)
ですが、意外に簡単にインストールできます。
最新版のアプリケーションは、ググるといくつかの配信サイトにアップロードされています。
「危ないんじゃないの?」って思う方は、国内で使えるようになるまでお待ちになった方が良いかもしれません。
あくまで個人が負うリスク範囲として考えて頂ければと思います。
LibreLinkの使い方は?
以下の記事を参考にしていただけると思います。
- Android端末でLibreを使ってみる(1)
- Android端末でLibreを使ってみる(2)
- Android端末でLibreを使ってみる(3)
- Android端末でLibreを使ってみる(4)
- Android端末でLibreを使ってみる(5)
以上、フリースタイルリブレに関して管理人の経験に基づいて書いてきた記事をちょっとまとめてみました。
ご質問等ありましたら、お気軽にどうぞ。
コメント
いつも興味深い記事をありがとうございます。先日の血糖値スパイクの番組を見て、病院で食後1時間値を測ったところ160で見事overしておりました。
佐々木さんの記事に同意で、食べる順番や食後の軽い運動や朝食なんかでそんなに変わるのか?と疑問を抱いており、自分もLibreで実験が出来たらなあと思いましたが、やはり敷居と料金が高く・・・。
そこで雑感で良いので教えて頂きたいのですが・・・
・脂質蛋白質をとってから糖質を取る順番で食後高血糖が変わりますか?
・食後の軽い運動あるいは強い運動で食後高血糖が変わりますか?
・朝食摂取で昼食夕食の食後高血糖が変わりますか?
・その際朝食は脂質蛋白質糖質のどれが効果的でしょう?量はどうでしょう?
・朝食摂取は脂質蛋白質糖質どれをとってもあまり血糖が上がらないですか?
・噛む回数と食後高血糖は関係ありそうでしょうか?
・脂質と蛋白質だけでも摂り過ぎると食後高血糖になりますか?
・お酒で血糖値が下がるんでしょうか?
・食後高血糖の非糖尿病でもαGIなどの薬を飲むことについてはどう思いますか?
自分で調べろってお話ですが、もし宜しければこれまでのご経験から少しでも教えて頂けたら幸いです。宜しくお願いします。
初めまして。質問させてください。①英語表記ですか?②単位はどうなっていますか?例えば日本の100の単位だとどのような表記ですか?③何日位しようしていますか?④実際の血糖値とどのくらい前後していますか?⑤指からの血糖測定器はどのくらいの頻度で使用しますか?
沢山質問してすみません。
宜しくお願い致します。
ことりさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
ご質問には後ほどまた幾つか気になる点もあるのでまとめ記事を作ろうかと思いますが、取り急ぎご返答をしておきますね。
なお、以下は「リーダー本体」についての返答となります。
「LibreLink」については別途まとめます。
①英語表記ですか?
はい、表示言語は選択できますが、日本語はないので、一番身近な英語を選択することになると思います。
なお、付属のマニュアルは販売国のもののようです(マルチリンガル表記かどうかは、管理人、リーダーを購入したことないのでわかりません)。
②単位はどうなっていますか?例えば日本の100の単位だとどのような表記ですか?
単位は「販売国」に合わせて設定されています。
英国版では「mmol/L」、ドイツ版では「mg/dLまたはmmol/Lから選択」となっています。
したがって、英国版を買ってしまうとmmol/L表記となり、変換式でいちいち計算しないとわからないと思います。
もしeBayで購入する予定であれば、購入先の相手国を確認の上、相手に質問するべきかと思います(ドイツからの出品でもmmolにしか対応していない危機かもしれないので)。
③何日位しようしていますか?
センサー数で言うと今現在で4個目、つまり、2ヶ月半を経過したところ、といった塩梅です。
④実際の血糖値とどのくらい前後していますか?
これはちょっと難しいですね。
概ね一緒の時もあれば、穿刺した測定値との差がプラスだったりマイナスだったりすることもあります。
だいたい±10前後開くことがありますが、これも手持ちの測定器(管理人はACCU-CHEK ST MEter)によっても差が結構出るかもしれません。
基本的にリブレは、「グラフ化」による日内変動やピークの監視が主な役割になると思います。
⑤指からの血糖測定器はどのくらいの頻度で使用しますか?
気が向いたとき、くらいです;^_^A
例えば、リブレで高く出たときに、ちょっと測ってみようか、といった感じです。
ようは、自分の予想の範囲を超えた場合に、確認のため使ったりしてます。
取り急ぎこんなとことでいかがでしょうか。
詳しい解説をありがとうございました。
日本でも12/1から保険適用になるのですね。子供がいってる病院は田舎だし小さいから取り入れてくれるのか不安ですが、問い合わせしてみます。
±10ならまだ許容範囲ですね。人から聞いた話では100位も差があったとか(-_-;)だとすると怖いな(>_<)信じて追加うちしたら、偉いことになったりして⤵
ありがとうございます。
先程コメントしましたが送信できていなかったようです。
参考にさせていただきます。
ことりさん、こんにちは。
>>日本でも12/1から保険適用になるのですね。
そのような事、どこかに記載あったでしょうか?
私が見落としてたのかな・・・
確認してみますが、ことりさんもどうぞご確認のほどを。
ことりさん、こんにちは!
今日、糖尿病ネットワークで記事見ました!!
12月1日から保険適用、発売とのこと!!!
管理人、見落としておりましたわ・・・
失礼いたしました。
いやまさかこんなタイミングになるとは・・・
Proのみなのでまだ自由に購入したりすることが出来るわけでもないでしょうが、それでも保険適用で使える患者さんが増えることは、とても望ましいことだと思います。
情報、ありがとうございました!!
管理人さま
投稿名ゲールです。3年くらいスーパー糖質制限しているA1c高めの者です。
Freestyeリブレの記事、個人輸入の時から、大変参考になりました。
前から、メッセージを入れようと思っていましたが、
キャプチャがエラーで表示されず、投稿出来ませんでした。
さて、Feestyleリブレ(Proでない方)、日本版の読取装置(Reader)を購入しました。
取扱説明書を見たところ、6ページの「システム関連情報」5項目のところ、
以下の記述がありました。
・妨害物質:センサー装着中にアスコルビン酸を摂取すると、センサーのグルコース値が偽高値となることがあります。サリチル酸の摂取により、センサーのグルコース値がわずかに低くなることがあります。影響の度合いは、体内で活性な妨害物質の量により異なります。
管理人さまは、アスコルビン酸を大量に摂取してリブレで測定したことはありますでしょうか? もし経験がございましたら、記事にしていただければ幸いです。
私自身は現在1日1gのビタミンCを摂取していますので、レブレの測定で偽高値にならないか気になりました。
ゲールさま
横から失礼いたします。
リブレを使ってみたい1型患者です。
保険適用は全く不明、との主治医からの声にへこんでおります。
日本語版を購入済、とのこと。
一般の薬局で、ですか?
その辺の薬局では取り扱われてないと思うのですが。
どうやって調べればよいのでしょうか?ぜひ教えてくださいませ。
ゲールさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
アスコルビン酸、いわゆるビタミンCだと思いますが、私は目立って摂取したことはないです。
ただし、相当量の摂取でなければ、影響はほとんどないのでは?
と、思っております。
もっとも、試したら調べたことがないので、真偽のほどは???ですが。
あまりに高値が出るようであれば、試しに控えてみるのも良いかもしれませんね。