血糖値に直接影響するのは糖質だけ、と言うのは間違いのない事実ですが、脂質やタンパク質についてはここ20年くらいの間で少し変わってきてます。
1997年版のADA、米国糖尿病協会の発表には、
『タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる』
とあったようですが、2004年にはその部分が削除されています。
2004年版では、
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。炭水化物だけが、血糖値に直接作用する。』
となっているようです。
ここで書かれている内容では、「血糖値に直接影響を与えない」という事であって、間接的にはどうか、という事には触れていません。
さて、いくつかの記事・報告などを眺めていたのですが、タンパク質については間接的に血糖値に影響を及ぼしているようです。
総合電子ジャーナルプラットフォーム J-STAGEより
「各種内分泌疾患, 肝疾患, 肥満症におけるアルギニン負荷時の膵グルカゴンならびにインスリン反応」
日本大学医学部 内科学系 糖尿病代謝内科学分野
それぞれにおいて、アミノ酸の一部が膵臓の各細胞を刺激して、グルカゴンやインスリン分泌を促進しているという報告があります。
と、ここまで書けば何となく想像つくと思うのですが、健常者であればグルカゴンとインスリンが同時に分泌されればまあまあ相殺されて旨い具合に行くようになってるんだろうな、という事で、IGT・インスリン抵抗性あり・2型糖尿病罹患者・1型糖尿病罹患者の場合は、インスリン分泌が負けて結果的にグルカゴン分泌によるグリコーゲン分解や糖新生の亢進が起きて、血糖値が少なからず上昇する、という事に帰結することになります。
つまり、低糖質高タンパク高脂質食でも血糖値が想定以上に上がるケースがある、という事は、事実としてありえるわけです。
もちろん、常に全て一律に上がると言う分けでもなく、人それぞれの状況・状態・食事内容に大きく左右されると思われます。
なので、糖質セイゲニストとしては、「タンパク質もある程度以上摂れば若干血糖値に影響を及ぼすんだろうな」という程度に覚えておけば良いかと思います。
そう気にする必要もないとは思いますが。
ん~、管理人の場合はどうなんでしょうかねぇ・・・
とは言っても選択的にアミノ酸を摂るのって結構難しいような・・・プロテイン・・・?;^_^A
ま、考えてみます。(^^;
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