最近の話題はこれに尽きますかねぇ。
管理人的には「またか・・・」といった感じでしたが・・・
突っ込みどころも多少あるので、いつものように聞き流してますが、反糖質制限な方々、というか、反江部な方々にとっては、大歓迎な記事ではないでしょうか。
先日の『「日本糖尿病学会の理事長としてではなく、一人の糖尿病専門医の見解として」と前置きを置いたうえで「緩やかな糖質制限は推奨できる」と述べた門脇教授』の記事が出た時の、糖質セイゲニストが感じたそれ以上かもしれません。
(^^;
突っ込みどころは取り敢えず置いといて、飽和脂肪酸の多い少ないは昔から議論の的だったのは変わりないです。
もともとは分が悪い飽和脂肪酸ですが、近年、話も複雑になってきました。
「飽和脂肪酸「悪玉論」のウソ―過小摂取に思わぬリスクも」 ウォールストリートジャーナルより。
油脂やトランス脂肪酸の健康に与える影響 農林水産省
飽和脂肪酸摂取と循環器疾患発症の関連について 国立がん研究センター
それぞれに一理あります。
実際のところ、「摂りすぎは良くない」んだろうと思うのは人の常。
所謂、常識ってやつです。
でも、その「摂りすぎ」ってどれくらいなんでしょうか?
そこは科学的に数値で求めるとしたら、「1日の消費量」といった感じで求めることは出来ると思いますが、「人ぞれぞれに合った」ものかどうかは・・・???ですね。
さて、今回の記事の元ネタの発表内容ですが、30年間にわたる多大な努力の結果と思います。
が、やはりそこはデータをどこまで信じられるか、によります。
以下、記事より抜粋。
研究結果は、医療従事者を対象に2~4年ごとに最長で32年間にわたり実施した、食事、生活スタイル、健康などに関するアンケート調査に基づくもの
糖質制限派の記事も良く突っ込まれてますけど、「アンケートの結果」は参加者の善意や意識の違いで結果は左右されがちです。
それなら「ブログに書かれている記事をまとめました」とどれだけの差があるのかな、と、ちょっと意地悪なことを思ってしまいました。
12万人以上を対象とした今回の調査結果
これらの人々の諸元、もとい、健康状態や体型、体質がごちゃまぜだと、結果は有意であってもその結果が必ずしも「他のすべての人々それぞれ」に該当できるかどうかはまったくわかりません。
もともと「健康と言われている人々」にとってはほとんど影響ないかもしれませんし、「肥満」や「痩せ過ぎ」の場合に限るとどうなるのか?
糖尿病や境界型の場合どうなるのか、など、本当に当てはめて良いのか、という疑問はあります。
どっかの掲示板では「7割以上が肥満な国のデータがどれだけ参考になるんだ?」なんてことも書かれてましたけど、それを言ったら日本だってそう変わりはなくなってきてるのでは?とも思います。;^_^A
ま、いつも糖質制限の記事には揚げ足取りされることが多いですが、同じことしてても何も変わりはないのでこの辺で。
じゃ、飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に置き換えましょうってことですが、わざわざ置き換える必要はあるんでしょうか?
いや、必須脂肪酸のαリノレン酸とリノール酸は体内で生成できないのはわかってますが、長鎖脂肪酸は皆、オレイン酸に体内で変換されます。
これは、そのままだと体温では固体になってしまうので、融点の低いオレイン酸に変換されるわけです。
だから「不飽和脂肪酸の方が身体に良い」なんて話にも繋がってるのかもしれませんが・・・体内での異化や同化は当然のことですから、そんなこと考える必要のないと思うんですけどね。
必須脂肪酸のαリノレン酸は必須です。
リノール酸も必須ですけど、今の食品にはかなり大量に含まれているので、かえって摂りすぎは良くない、と言われてます。
と言うのも、リノール酸そのものは体内で他の物質に変換されるのでそれはそれでいいのですが、その「他の物質」があまり大量に出来るといろいろ問題が起きるのでは、と考えられているからです。
という事は、つまり、αリノレン酸さえ摂れればあとは適当でいいんじゃね?
なんてのはちょっと乱暴な話ですが。;^_^A
何度も言いますが、摂りすぎは良くないのですが・・・
じゃ、実際、どれくらいのものが食べ物に含まれているのかちょっと見てみましょう。
各10gあたりの脂肪酸の量
ラウリン酸 | ミリスチン酸 | パルミチン酸 | ステアリン酸 | オレイン酸 | リノール酸 | αリノレン酸 | アラキドン酸 | EPA | DHA | |
バター | 250 | 830 | 2200 | 760 | 1600 | 170 | 28 | 11 | 0 | 0 |
サラダ油 | 0 | 6.8 | 450 | 190 | 7300 | 1300 | 21 | 0 | 0 | 0 |
オリーブ油 | 0 | 0 | 980 | 290 | 7300 | 660 | 60 | 0 | 0 | 0 |
マヨネーズ | 0 | 3.7 | 430 | 160 | 3500 | 2300 | 420 | 0 | 0 | 0 |
プロセスチーズ | 79 | 260 | 660 | 270 | 580 | 39 | 17 | 0 | 0 | 0 |
牛肉(バラ) | 2.8 | 120 | 1000 | 380 | 2300 | 100 | 5.2 | 1.8 | 0 | 0 |
豚肉(バラ) | 1.5 | 24 | 430 | 260 | 760 | 180 | 8.3 | 6.3 | 0 | 1.1 |
鶏肉(むね皮付き) | 0 | 9.3 | 270 | 67 | 470 | 140 | 6.5 | 4.5 | 0.2 | 0.7 |
あじの開き | 0 | 33 | 200 | 74 | 0 | 8.7 | 4.7 | 13 | 56 | 130 |
グラフ、スマホの縦画面だと見えないと思うので、横にしていただくかPCなどで見ていただければと思います。
オリーブオイルにもしっかりパルミチン酸(飽和脂肪酸)は含まれてますし、リノール酸も多いです。
ちなみにここに挙げたサラダ油は、紅花油などのオレイン酸の含有量の多いものを原料としているものの場合です。
これ見ると、飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に置き換えろって言っても、無理でしょう?
オレイン酸を多く含むというオリーブオイルですら、パルミチン酸はこれだけ含まれてるわけです。
ましてやバターを使う代わりに何を?
マーガリンなんかもってのほかなんですから、食生活そのもののリバランスが必要になります。
現実的じゃないですよね。
言うは易く行うは難し、まさにそれです。
「飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に置き換えるべき」なんて言ったって、実際の食生活を守れるのかという現実問題には何も触れてないわけです。
それこそ無責任じゃないですかね。
いや、でも、それでいいんです。
研究結果ってのはあればあるだけ参考になるし、そこから解決策や選択肢が生まれて新しい考え方や試みが始めるわけです。
研究結果は沢山あってこそですから、どんどん結果が発表されることを望みます。
脂肪酸のみならず、アミノ酸も糖質も、です。
なんだってやってみなきゃわからないのだから、是非統計や研究をして欲しいです。
1つの研究結果だけで、あるいは、1人の研究者の発表だけで全てが決まる訳でもなく、また、全てが正しい訳でもないのですから、どれを正しいと信じて何をするかは自分で考えて決めなければならないと思います。
管理人からしてみれば、江部先生は今の自分の生活習慣を作るキッカケを与えてくださった、ある意味命の恩人の1人です。
なのでその一挙手一投足を普段から注視してはいますが、だからと言って100%全て鵜呑みにして信じてる訳ではなく、その内容や表現の仕方、ニュアンスをできる限り読み取って、どの程度まで踏み込んでる内容なのかは見極めてるつもりです。
かの門脇先生も、ああ言った前置きをしつつ丁寧にコメントされてるわけです。
だから読む側ももっと賢くならなきゃ。
そして一番重要なのは、今回の研究結果の発表を受けて、誰が正しいだの間違ってるだの、危険だ健康だと騒ぐ暇があったら、せっせと自分のためにあれこれ試したり考えたり勉強して、美味いもの探して食べたり作ったりして楽しんで、挙句に納得して寿命を全う出来ればそっちの方がナンボかマシじゃないかと。
まあ「そういうことをして鬱憤を晴らしたい」のであればそりゃそれで構わんですが。
管理人も管理人のために実践してることを面白おかしく真面目に書きたいように書いてるだけですから。
そんな管理人としては、やはり血糖値のコントロールがなんだかんだで一番重要だと考えてる訳です。
尚且つ、普通に無理なく生活することが重要な訳です。
特別な事はしません。
好きな事はしますけどね。
なので、体重の1kg程度の変動なんてそれに比べたら屁でもないです。
たとえ飽和脂肪酸が取り過ぎと言われようと、少なくとも健康診断で文句がつかないうちは、管理人にとって一番安全な食事療法は糖質制限だと、発信し続けます。
これから管理人の身体がどうなるのかは、可能な限り、このブログで書き続けたいと思います。
まだ1年しか経ってないですからね。
30年?
・・・生きてるのかなぁ?;^_^A
ま、寿命なんて、考えてもしたかないです。
病気にならなければそれでいい。
それでいいんですけど、何が正しいかなんてのは人に決められたかないし、自分でもわかりませんから、じゃ、自分で選択して結果的に決めていくしかないでしょう。
自分の寿命を考えるなら、まずその前に自分自身の生き方を考えないと。
意味もなく無駄な人生を送りたくはないですからね。
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