ここ2回ほど、久々に低血糖症状を味わってる管理人です。
糖質制限を始める前にも、何度か、いや、多分気づかないまでも20~30回くらいはあったんじゃないでしょうかね。
でも、その当時はほぼ毎食しっかり糖質を摂っていました。
低血糖症状を感じた時の、直前の食事内容や状態は覚えてませんけど、今回の場合、糖質制限状態から一気に短時間で糖質を70gほど摂って1発で起きたのですから、タイトルの通り、「糖質制限していると、低血糖になりやすい」という事は言えると思っています。
じゃ、糖質制限しない方がいいのか?
ん~~、ちょっと考えてみますね。
一般的に血糖値が下がれば飢餓感(空腹感)が感じられるので、「お腹空いた~~」となって食事をします。
低血糖状態はこの飢餓感が急激に襲ってきて、腕や手の震え、発汗などが起こります。
そこまでになると「あ、なんかヤバい」って感じると思います。
低血糖は原因や状態によっていくつかに分類されていますが、2型糖尿病人や境界型人に関して言えば、反応性低血糖が概ね多いようです。
上記の症状も反応性低血糖になります。
膵臓は普段から少量のインスリン分泌を持続的に行っていて、血糖値の安定を図っています。
また、血糖値を上げるグルカゴンの分泌も膵臓が行っているので、インスリンとグルカゴンを同時に少しづつ出しながら、血糖値の状態に合わせて量を調節しているわけです。
食事などで血糖値が上がり始めると、膵臓はグルカゴンの分泌を極端に絞って、逆にインスリン分泌の追加を始めます。
正常人ならばこのリズムは適度に保たれていて、インスリンを出した後の血糖値の下がり具合に合わせて徐々にグルカゴン分泌量も増えていき、最終的に元の状態に戻ることになります。
でも糖尿病人や境界型人は、このリズムが崩れているので、うまくコントロールが出来ません。
- インスリン抵抗性がある場合はなかなか血糖値が下がらないため、膵臓はインスリン分泌を続け、高血糖状態が長く続くことになります。
- インスリン分泌が遅れたりあるいは分泌量が少ない場合も高血糖になりますが、時間がたてば分泌量も増えてきて、次第に血糖値が下がっていきます。
いずれの場合でも、ある程度まで血糖値が下がればインスリン分泌は抑えられて安定するはずなのですが、それに合わせてグルカゴン分泌も行われているため、多少行き過ぎがあっても補填されます。
グルカゴンは血糖値をあげるホルモンですが、これはすなわち肝臓に対してグリコーゲン分解や糖新生を促す作用をしていると言えます。
グリコーゲンは肝臓がグルコースを貯蔵するために生成している物質で、脂肪酸やアミノ酸よりも容易にグルコースへ分解できます。
このグリコーゲンは、主に肝臓と骨格筋に貯蔵されますが、骨格筋のグリコーゲンは骨格筋以外には利用されないため、肝臓に貯蔵されているグリコーゲンのみが血中に放出されるわけです。
ここまで考えたところで思う事。
糖質制限している状態では、グリコーゲンが可能に貯蔵されている量が極端に少ないのでは?
ま、当然っちゃ当然ですよね、掃いて捨てるほど糖質を摂っているわけではないので。
という事であれば、当然、血糖値の低下が行き過ぎた時、グルカゴンに対する肝臓の対応は、糖新生を行う以外にすべがなくなります。
さて、糖新生とは、
- アミノ酸(糖原生のもの)、乳酸、グリセロールが原料
- 主に肝臓と一部腎臓で合成される
- 生成のためのエネルギーや手順が若干複雑
という特徴を持っています。
つまり、グリコーゲンの分解の方がはるかに効率よく短時間で行えるわけです。
言い換えれば、糖新生で血糖値を上げにはそれなりの時間と手間がかかることになります。
したがって、糖質を摂った後の反応性低血糖の起きやすさを考えると、
- 正常人で糖質をそれなりに摂っている人にとっては何の問題もない
- 糖尿病人や境界型人で糖質をそれなりに摂っている場合も、あまり起きることはない
- 正常人で糖質制限している場合、起きる可能性もある
- 糖尿病人や境界型人で糖質制限している場合、起きやすくなる
という事になるんじゃないでしょうか。
もちろん100%起きるわけでもないと思います。
食事の仕方(食べ方、時間のかけ方、内容)によっては、糖質制限している管理人のような境界型人であっても、食後の反応性低血糖が起きないケースもあります。
実際、そんなこと考えずにディナーを頂いたりもしてますし。
ただ、大概の場合、食事の時間は長めで内容もむっちゃくちゃ糖質の高いものを一気に食べる、ということもありません。
時間をかけて食べ続けているような状態ですから、インスリンが効き始めてもまだ食べているような状態なので、数時間後でも何とかバランスた保たれているのかもしれません。
血糖値は高いかもしれませんが・・・;^_^A
糖尿病あるいは境界型で糖質制限している人は、いきなり糖質を短時間で摂ったりすると、もしかしたら反応性低血糖になるかもしれません。
そこは留意しておく必要があるかな、と思います。
コメント
ナルホド、とても勉強になります!どうもありがとうございます。
飲酒して軽い運動して、あと少しで低血糖になるかも?と感じたことがあるので、お酒には気をつけています。
みさこさん、こんにちは!
いつもコメントありがとうございます。
こちらこそ、ブログで毎回色々な情報をありがとうございます。
コメント頂いたついでにお礼を言わせていただきます。(手抜き(^^;)
お酒は肝臓のパワーをアルコール分解に使うので、何だかんだで他の仕事がおろそかになるはずで。
管理人もお酒飲むと血糖値が意外に上がらないのを実際に測って確認してます。
飲み過ぎると確かに低血糖にもなりやすいかもしれませんね。
そか、だからお酒飲んだ後、炭水化物欲求が強くなるんだろうなぁ・・・
はじめまして!半年前に糖尿病と診断され、糖質制限食をネットを頼りに始めた者です、、、こちらのブログ、とても参考にさせていただいています!
先日、初めて低血糖を経験しました>__<
ふうちんさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
ご参考に少しでもなれば幸いです。
低血糖には十分ご注意ください。
また、低血糖になった原因は、可能な限り確認されておいてください。
何度も繰り返したくはないものですので。
どうかご自愛ください。