「糖新生」
「糖」を「新生」する、と書くわけですが、まさにそのまんまの意味です。
なんてったって英語で「gluconeogenesis」ですからね。
そう、まさにそのまんまの翻訳です・・・正しいけどもうちょっと捻っとけよとか思います。
ま、それはさておき。
そうです、「糖」、つまり「グルコース」を体内で「新生」する=作り出すことです。
人の身体って、グルコースを作り出す事が出来るんです。
だから別に糖質制限しても困らないんです。
糖質制限することで
「血糖値が下がる、低血糖になる」
って言う人には、「糖新生出来るから下がりません」と答えれば良いんです。
医者がそれ言って来たら単なる勉強不足でしょうね。
もうひとつ、良く出てくる話が、
「糖新生はアミノ酸を使うから筋肉が減る」
というのもありますが、これ、断食などの絶食時ならいざしらず、糖質制限下においてタンパク質や脂質をしっかり摂ってカロリー不足になっていなければ、そんなことは起きません。
それを理解するには、もうちょっと仕組みを整理してみましょう。
糖新生について簡単にまとめると、
- 糖新生は主に肝臓で行われているが、腎臓でも行われている
- 材料は、アミノ酸(タンパク質)、乳酸、グリセロール(中性脂肪)など
といった感じです。
これら主な材料となるもののうち、アミノ酸はすべてが利用可能なわけではなく、糖原生アミノ酸と呼ばれるものだけです。
このアミノ酸が原料だから・・・というのが先の筋肉云々につながってるんだと思いますが、それ以外にも材料はあるし、そもそもタンパク質を摂取しているんだからそっちを利用するわけです。
また、乳酸は骨格筋がグルコースを利用した際に出来るもので、主に速筋と呼ばれる筋組織で作られ、これが肝臓に送られて利用されます。
つまり、再利用されるわけです。
そしてグリセロールは脂肪細胞の中性脂肪がホルモン感受性リパーゼ(HSL)によって加水分解された際に血中に放出されるものです。
中性脂肪もグルコースになっちゃうんですよ、少しだけですが。
というわけで、糖質制限しても糖新生が行われている限り低血糖にはならない、糖新生が活発に行われるようになったとしても、糖質制限においてタンパク質や脂質でしっかりエネルギーとなる食事を摂取していれば、骨格筋が減るなどと言う事が起きることはありません。
逆に言うと、だから「糖質制限食ではタンパク質をしっかり摂りましょう」という事になります。
正しい知識をもってしっかり食事を摂りましょうね。
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