GI神話

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糖尿病ネットワークの昨日の記事に、「精製された炭水化物がうつ病を引き起こす 野菜や全粒穀物で予防」題した記事が掲載されていました。

詳細はどうぞリンクからご覧ください。

記事には、

 精製した炭水化物の多い「グリセミック指数」の高い食事をとっていると、うつ病を発症する危険性が上昇することが、7万人の女性を対象とした研究で明らかになった。

グリセミック指数の低い食品ほど食後血糖値を上げにくい

とあります。

糖尿病人としては、前者には概ね賛成、後者は正しいけど意味が無い、と思います。

高血糖状態が続いて抹消臓器において高グルコース、高インスリン状態になると、恒常性が破綻する、この結果、神経細胞はアミロイドβを過剰産生することがわかっています。

アミロイドという物質は様々な障害を起こす物質で、アルツハイマーの原因ともされてますから、最初の引用に関しては概ね賛成します。

二つ目の引用については、少なくとも糖尿病人には関係無いと思います。

結果的に血糖値が上がるのと、摂取した分糖質を摂ることになるので、場合によっては食後高血糖状態が長引くわけです。

食後2時間の血糖値目標である140mg/dLはクリアできるかもしれませんが、HbA1cやGAはどうでしょうか?

そもそも、日本糖尿病協会が定めた値で、それを目標にしてカロリー制限しつつ投薬を行って、結果5年後10年後に透析や下肢切断に至った糖尿病人が少なからずいる事を考えると、食後高血糖はある程度防げても、その状態が長く続くのはあまり良いとは思えないのです。

つまりは正常人向けの話であり、少なくとも糖尿病人向けの話ではない、と思います。

もちろん、「糖尿病ネットワーク」というサイトだからと言って、正常人向けの記事を掲載しちゃいかん、とは全く思ってません。

でも、この記事を見た糖尿病人が、「そうかGI値が高い低いものなら食べても良いんだ」って誤解されるのは遺憾と思うのです。

もっとも、そんな記事見たって「ふんっ、そんなの関係ないやい!」って思える糖尿病人ばかりなら、全く危惧する必要はないとも思います。

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