子供の頃からよく言われていたのは、
「食べてすぐ寝ると牛になる」
んー、牛さんに失礼な話ではありますが;^_^A
これはことわざとして意味があり、食事してすぐに横になるのは行儀が悪い、良くない作法である、と言う戒めだそうです(得意の聞きかじりですが)。
ただ近年では良く、
「食べてすぐ寝ると太る」
などとも言われています。
また、
「寝る前3時間は食べてはいけない」
「食後3時間は寝てはいけない」
と言うことも言われていますよね。
これらには色々な意味や教示があるようです。
食後にすぐ寝入ってしまう(横になるのではなく、睡眠に入ってしまう)と、消化が悪くなる、と言うことです。
眠ってしまうと副交感神経が優位になり心臓はセーブした動きになるため血行が悪くなり、結果的に血流が減って消化器官も動きが悪くなる、と言うものです。
「3時間」という部分については、大体食後2〜3時間でほぼ消化が終わるだろう、という事にもとづく時間のようです。
脂質の代謝を考えると確かに3時間くらいは必要そうですね。もうちょっとかかるかな?
ただこの時、副交感神経はインスリン分泌を促しますから、各臓器や骨格筋はグルコースを取り込み始めます。
肝臓も副交感神経の働きかけでグリコーゲンの産生を増やします。
多少消化器官の動きが血流減少によって鈍くなったとしても、これらホルモンに対する影響はそう強くはない、と考えています。
さて、では「食べてすぐ寝ると太る」んでしょうか?
消化された糖質、たんぱく質、脂質は、それぞれ小腸で吸収されて肝臓や身体中に行き渡ります。
糖質と脂質に関しては「脂質について見直しませんか?(1)と(2)」で書きましたが、たんぱく質もほぼ糖質と同じルートで肝臓に入ります。
肝臓に入った糖質やアミノ酸は、グリコーゲン産生に関わらない分のグルコースが血中に放出され、インスリンの働きで骨格筋や脂肪細胞に取り込まれていくのですが、眠っていると少なくとも骨格筋はエネルギーをほとんど必要としませんから、グルコースを取り込んでも消費せず、グリコーゲン産生に勤しむ事になります。
骨格筋のグリコーゲン貯蔵量は肝臓のそれに比べたら少ないので、結局余ったグルコースは脂肪細胞が取り込んで、中性脂肪として貯蔵する事になります。
これが「食べてすぐ寝ると太る」という理由になっているようです。
もっとも管理人のような2型糖尿病人は、インスリンの出が悪い、遅い、効きが悪い、という状態なので、上記のような状態になると食後高血糖になりやすい、という推測ができます。
「食べてすぐ寝ると太る」
よりも
「食べてすぐ寝ると高血糖」
こっちの方が現実味あって怖いですね。;^_^A
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