人の身体は本当に複雑ですね。
知れば知るほど奥深く、判り難い(^^;
管理人の関心は如何にして糖尿病による合併症を起こさずに生きていくかがメインなのですが、中でも気になるのは、自分の膵臓がいつまでインスリンを分泌してくれるか、です。
長い間気にもせず放ったらかしてたくせに、切羽詰まってきたら急に気になりだしたと言う、何ともはやな話ではありますが;^_^A
さてこのインスリン、ご存知の通り糖質を摂ると分泌されて、骨格筋や脂肪細胞などに働きかけて血中の糖質を吸収させます。
それと同時にグルカゴンの分泌も抑制する為、血糖値は下がっていきます。
一方グルカゴンはと言うと、血中の血糖値が下がると分泌され、肝臓や骨格筋のグリコーゲンを分解させて血中に糖質を放出させ、また脂肪細胞からは遊離脂肪酸を放出させて肝臓に糖新生を促します。
ただ、このグルカゴンはそれとは別に、インスリンの分泌も促しているのがわかってます。
インスリンはグルカゴンの分泌を抑制するのに、グルカゴンはインスリンの分泌を促してるなんて、ちょっと面白いと思いませんか?
血糖値を上げようとしてるグルカゴンが、その反対の機能を有するインスリン分泌まで促す、で、インスリンはグルカゴンの分泌を抑制するのですから、結局血糖値は下がっていきます。
もちろんそのままインスリンが出続けたら低血糖になりますが、血糖値が下がってきたところを膵臓がインスリンの分泌を止めるため、そこまでには至らないわけです。
このように人の身体は血糖値を常に一定に保とうとしているのですが、インスリンとグルカゴンの関係なかなかよく出来てると言えます。
ただ、血糖値を下げるためのホルモンはインスリン以外に無く、血糖値を上げるためのホルモンや手段はいくつもあるんです。
これは、それまでの進化の過程で身につけた結果ですから、そもそも血糖値が高くなりすぎる、インスリンが効かなくなる、ということは想定されていなかった、という事ではないかな、と思ったりしてます。
それが想定外の速度で食事内容や生活環境、習慣が変化してしまって、進化が追いついていない状態、それが現代人なのではないかな、と。
もしかしたらそのうち、インスリン以外のホルモンや機能を持った人が生まれるかもしれません。
ただそれは、まだずいぶんと先のことになるかもしれませんし、あるいはまた食事や環境や習慣が変わって行くのかもしれません。
いずれにしても、今はそれを望むことは出来ないので、自分たち自身の知恵でなんとかしていかないとならないんですね。
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