「月刊糖尿病」という思いっきりそのまんまの名称の月刊誌をひょんなことから入手しました。
たまたま、脂質代謝に関してあれこれググっていてたまたまサンプルページのPDFが引っかかったのがきっかけ。
何度かサンプルページのPDFの内容を読み返して、これは面白そうと思い、医学出版のHPを探しに行って、バックナンバーをオーダーしたのがこれ。
ググって見つけたサンプルページは、「心臓における糖・脂質代謝」と言うページ。
この中で、心臓は全身の酸素供給量の70~80%を利用しており、安静時における心筋の収取訓導のためのエネルギーであるATP産生は、その90%近くをミトコンドリアの好気性酸化的リン酸化によって得ている、と記載されています。
あ~、難しい、;^_^A
要は、心臓のエネルギーはほぼ酸素を使ってミトコンドリアから得ている、と。
さらに、心臓の「脂質代謝」の項目には、ミトコンドリアで産生されるATPの70~80%を長鎖脂肪酸から得ている、とあります。
つまり、心臓のエネルギーの少なくとも6割以上は「脂肪酸」から得ている、という事です。
この「脂肪酸」は最終的にアセチルCoAとなってKrebs回路に供給されるですが、肝臓で産生されるケトン体も心臓は選択的に取り込んでアセチルCoAに変換して利用するそうです。
そして、心臓におけるケトン体の利用亢進は、脂肪酸や糖の利用を抑制するそうです。
これは「ハーパー生化学」という医学生の入門書ともいえる医学書にも記載されている内容と概ね合致します。
江部先生のブログの記事に、ハーパー生化学の記載内容が参照されていますが、
ハーパー・生化学(原著27版)上代淑人監訳、2007年、
155ぺージ・図16-9の説明に、
「心臓のような肝外組織では代謝エネルギー源は次の順に好まれて酸化される。
(1)ケトン体.(2)脂肪酸.(3)グルコース」と記載。
とあります。
心臓がケトン体を優先して利用する理由は色々あるかもしれませんが、ケトン体がアセチルCoAに一番変換しやすいものであるのは、脂肪酸や糖からの産生経路を見れば明らかなので、ケトン体が第1選択になっているのはうなずけると思います。
この号ではタイトル通り、糖尿病と心疾患に関するいろいろな記事が掲載されていますが、やはり「高血糖」だけでなく「血糖変動」も心疾患にインパクトを与えている、といった記事が散見されました。
まだ全部読み終えてませんし、内容を全部理解したわけでもないのですが、これ1冊だけでも多くの情報が詰まってます。
たまにこういうのを読んで、自分の身体の事を考えてみるのも面白いもんです。
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