一口に糖質制限と言っても、何をどれくらい制限したら良いか、ピンとこないですよね?
糖質制限と糖尿病に関して今や日本の第一人者であらせられる江部康二先生の言をお借りすると、
1)スーパー糖質制限食
朝、昼、夕の各食事で主食を抜く。目安は1食あたり糖質20g以下、1日あたり50g以下。
2)スタンダード糖質制限食
朝、夕の主食を抜く。外食の多い方向け。
3)プチ糖質制限食
夕食のみ主食を抜く。
となります。
いずれも目安は1食に摂取する糖質が20g以下、です。
これらよりもさらに「緩やかな糖質制限」という手法もあり、要は自分の病状、体調、目標などに合わせて糖質の摂取量をコントロールして、より良い健康状態を得よう、という考え方、というように自分は認識してます。
さて、この「糖質20g以下」ですが、主食を抜くだけで結構達成出来ます。
では主食とは?
ご飯、麺類(パスタ含む)、パンなどの穀類、炭水化物を多く含む根菜類、などです。
炭水化物=糖質+食物繊維、という定義になるので、食物繊維の多い炭水化物であれば問題はないです。
糖質の目安は、
ご飯1膳(150g)で55g
食パン1枚(6枚切り)で26g
スパゲティ1人前(80g)で55g
うどん1玉(250g)で52g
蕎麦1玉(170g)で41g・・・
などなど、となります(上記はこちらのHPから抜粋させていただきました)。
芋類はこれに次いで多いので、制御が難しくなるためさけるべき食品です。
タマネギや人参も多い部類に入るので、少量頂く程度(後は残すなり入れないなり)に工夫すべきですね。
逆に積極的に取るべきは、葉もの野菜、肉類、卵、チーズ類、魚介類(一部除く)です。
これらは糖質が非常に少ないです。
また、大豆製品も一般的な摂取量に対する糖質量は少ないので、バランスや彩りなどの面で色々取り入れやすい食品です。
お酒は蒸留酒なら節度を持って(飲める範囲で)飲むのはOKです。
残念ながらビール、日本酒、甘口のワインはNGです。
ビールは乾杯の1杯、ワインは辛口のみ、出来ればグラスに1~2杯程度に控えるべきお酒です。
摂取カロリーは一般的な範囲でOKです。
成人男性なら2000kcal前後、成人女性なら1800kcal前後でしょうかね。
正確には標準体重(kg) x (25 ~ 30)の範囲になります。
ちなみに間食も特に制限はなく、1日の摂取カロリー範囲であれば糖質を除いてOKです。
目安は食品100gあたり糖質10g以下、つまり、10%以下の糖質を含むものであればOK、という認識です(あくまで間食に関してであって、食事としてではありません。間食は通常、30〜50g程度という認識です)。
もちろん、過ぎたるは及ばざるがごとし、いくら糖質が少ないからと言ってたくさん食べたら取り過ぎになる可能性もあります。
摂取カロリーはなるべく守るべきなので、少ない時は間食で補う、多い場合はちょっとずつ減らす、などの工夫が必要です。
よく、「糖質制限してるのに体重が減らない」「糖質制限始めたらクラクラする」といった話を目にしますが、摂取カロリーが多過ぎたり少な過ぎたりするとそう言った事になりやすいです。
「糖質制限はカロリー気にしなくていよい!!」とは言いますが、それはあくまで「ダイエットで一般的に言われている摂取カロリー制限を気にしなくて良い」、という意味であって、決していくらでもカロリーを摂っていい、という意味ではありません。
また、栄養バランスに関して気にする方もいるでしょうが、栄養学で言うところの「必須アミノ酸」や「必須脂肪酸」、「ミネラル」、「ビタミン」といった物は、当然バランス良く摂取する事が望ましいです。これはどんな食事でも同じ事です。
ただ、「必須糖質」というものはないので、糖質は摂らなくて良いわけです。
主食でしか摂れない「必須~~」があるとしたら、それを補うために他の食品で摂るようにすべきでしょう。
もっとも、主食には糖質以外に含まれている物はそう多くないですし、そもそも他の食品で十分まかなえる量でもあります。なので気にする必要はほぼ無いと思います。
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