糖尿病情報センター(国立国際医療センター内)のHPを眺めていて気付いたのですが、一般の方へという記事のコーナーに、次の記事がありました。
この、「糖尿病の食事のはなし(献立編)」の中に、糖質制限に触れている箇所があり、
減量などのために、トータルの1日摂取カロリーは変えずに、糖質を極端に(ゼロないしそれに近く)制限することは、その効果や安全性が証明されておらず、また長続きしにくいという点からも、現時点では勧められていません。
糖尿病の食事のはなし(献立編)〜糖尿病情報センター内の記事より
と書かれていて、そこだけ切り取るとちょっと糖質セイゲニスト的にイラっとしたりもするのですが、きちんと前後を見ると印象は変わってきます。
「糖質」は生きていくためのエネルギー源を得るために必ず摂る必要がある重要な栄養素ですが、摂り過ぎてしまうと糖尿病、肥満、メタボリックシンドロームにつながる恐れがあり、健康によくないイメージが先行しているかもしれません。
同前出
と、脂肪やタンパク質よりもまず糖質そのものについて言及しており,
炭水化物の適切な制限は多くの糖尿病患者さんにとって効果があるものの、極端に偏った栄養摂取にならず、身体に必要な栄養素をバランスよく適量摂取することが、健康への近道といえます。
同前出
ともあって、糖質オフについてはしっかり認めている点は十分評価できるなと思います。
また、次の項目では
③適切な糖質制限をしましょう
同前出
と始まっており、完全に「糖質制限」そのものを糖尿病対策の1つとして捉えています。
このブログをご覧になっている糖質セイゲニストの方々は、この糖尿病情報センターの記事を読んでも「まあこんなもんだよ」くらいに想うかもしれませんが、糖質制限や炭水化物の摂取に頓着の無い糖尿病患者の方や予備軍の方々にとっては、ある程度意識したり響く内容かと思います。
これまた数年前とは随分変わったな、という印象を受けました。
炭水化物の量
さて、気になる炭水化物の量についてどの程度の指針を出しているかというと、
日本糖尿病学会では、炭水化物摂取比率を総エネルギー量の50~60%とすることを推奨しており、ここでは、1日の総カロリー1600/1800/2000kcalの場合で、それぞれ炭水化物量が40%、50%、60%の献立例を掲載しました。
同前出
と、日本糖尿病学会の「50〜60%」に対して「40%」も掲載されているところが少し好感度UPです(笑)
例えば2000kcalの場合、4割だと800kcalなので、200gの糖質となります。
これは1食当たり60〜70gの糖質摂取となりますから、所謂「緩やかな糖質制限」の範囲に入るでしょうか。
いずれにしてもこうして良いところを取り込んで行ってくれるなら、また何年かしたら変化が見られるかもしれません。
5年後となると還暦過ぎてますが、その時もまたこうした記事が書けるとイイなと思ってます。
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