血糖コントロールを中心に考えて糖質制限をしている管理人ですが、色々な実験(と称する遊び;^_^A)を幾度も行っているうちに、
「人の身体は単純ではない」
と気づかされました。
例えば、お酒飲んでから糖質摂っても血糖値は上がらない、何て事が起きます。
人によっては低血糖になるケースもあるようです。
摂った糖質は何処へ?
小腸から吸収されたグルコースは門脈経由で肝臓に運ばれます。
ここで肝臓は、一部をグリコーゲンとして蓄え、一部はそのまま静脈に送られ、一部は中性脂肪へと変換します。
肝臓の仕事はまさに獅子奮迅の働き、わかってるだけでも500くらいの機能を有してるとか。
そんな肝臓がアルコールを摂取するとどうなるか?
ちょっと小難しい話を並べてみますと・・・
肝臓にはアルコールを分解(脱水素)する酵素があり、2段階の処理を経て酢酸へ代謝します。
この際、NADPHという物質が肝臓の細胞内に増えて行きます。
NADPHは細胞内のNADPにアルコールを分解した際に生じた水素がくっついたもので、同様のNADP→NADPH生成は、ミトコンドリア内のTCA回路(クエン酸回路)でも行われるため、アルコール分解が始まるとNADPの濃度がNADPHの濃度に比べて相対的に低くなってしまうため、TCA回路の働きが落ちてしまい、様々な代謝が滞るようになります。
そのため、結果的に定常的に行われているグリコーゲンの生成や分解、糖新生などが滞ってしまい、相対的に血糖値が上がりにくくなる(下がる)方向に傾くのではないか、と思われます。
という事であれば、吸収されたグルコースは肝臓にとどまったままになり、徐々にグリコーゲンに変換されたり血中にそのまま放出されたりします。
ちなみに、大量に生成されたNADPHはいくつかの代謝に利用されますが、その中にグリセリンや脂肪酸合成があります。
そのため、グリセリンと脂肪酸の合成が亢進される可能性もあるため、そうなると中性脂肪も増えることになります。
なので、徐々に中性脂肪に代謝される可能性もあるわけです。
とどのつまり
飲酒後の糖質は、吸収された分はしっかり代謝されている、と思われます。
ただし、時間をかけてゆっくりと・・・
なので、飲酒して血糖値上がらないからといって、ケーキを食べたりラーメンや雑炊を食べたりしちゃいけません。
・・・あ、俺か。;^_^A
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