糖原生アミノ酸や乳酸、脂肪酸などなどからグルコースを作り出す糖新生という機能は、肝臓だけの技ではありません。
腎臓でも行われています。
ただ、その比率は肝臓9に対して1、と言われていたりしていますが、どうもそうとは言い切れないようです。
見つけたものは日本臨床化学会のバックナンバー、1978年の第7巻第2号の載っている鹿児島大学医学部第2内科(現鹿児島市立病院院長)坪内博仁氏と大阪大学蛋白質研究所代謝部門(現大阪大学名誉教授)中川八郎氏の寄稿した「腎臓の糖新生とその特異性」です。
もう10回くらい読み直してるんですが、まだ半分くらいしか理解できないです;^_^A
でも、結構面白い事が書いてあります。
糖新生は主に肝臓で行われていると考えられていますが、腎臓でも常時行われており、ここではそれぞれ日周リズムを持っていてそれが6時間ほどずれている、と記載されています。
肝臓が8時が最小で20時をピークとしているのに対し、腎臓は14時が最小で2時がピークとなっている、という事がラットを使った検証で示されています。
あくまでラットですが。
このラットは午前8時~午後8時までが明るく、その後は暗い状態で過ごさせていたということですから、夜明けとともに肝臓は糖新生を亢進し日没とともに抑制されていた、とも取れます。
ん~~~、じゃ、暁現象ってもしかして腎臓のせい?!
なんて、ちょっと思ったりしてしまいました。
なお、ここでは通常時でも血糖値の20%程度を腎臓で賄っているであろう、という見解がなされています。
実際、最近でも腎臓の糖新生における血糖値への影響はその程度あるんじゃないかと言われることも多くなっているようです。
また、飢餓状態(一定時間以上食餌の摂取が無い状態が続いた場合、概ね12時間~14時間以上)が続くと最大で50%にも達するとも言われています。
肝臓の機能や特異性などはかなり研究されているようですが、腎臓に関しては、特に糖新生に関しては今のところインターネットの資料を探してもなかなか見つかりません。
ですが、腎臓は糖尿病人にとっては非常に関わりのある臓器の一つです。
もしかしたらもっといろいろな影響を及ぼしているかもしれませんね。
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